院長の「JoJoブログ」

エヒメアヤメ

2012-02-13 19:10:19投稿

クリニックの近所をジョギングをしていて「エヒメアヤメ自生地」というとても小さな古い看板を見つけたのは、半年くらい前のことだ。
エヒメアヤメが何のことだがさっぱりわからなかった私は、田んぼが多いので、その辺に咲いているふつうの花だろうと勝手に思っていたが、何となく、その古い立札のことが、出し忘れた手紙のごとく、頭の隅にひっかかっていた。
その後、また同じところを通りかかったときに、その看板はなくなっていた。とても古く、看板として立っているのか、捨てられているのかわかんないような、小さなものだったので、風に飛ばされてしまったんだろうと考えた。

しかし、どうも、気になったので、エヒメアヤメのことを調べてみた。
すると、なんとそれは、天然記念物で、自生している地は、国内たったの6か所で、そのひとつが防府なのだということが判明。

防府に住んで12年、まったくもって知らなかったが、ちゃんと防府市のホームページ、観光案内にも出ていた。

「エヒメアヤメは4月の中旬に開花する、10cm足らずの小さな花です。
この植物は、中国・朝鮮を始め日本では西日本に限って自生します。この花の自生によって、かつて日本と大陸とが陸続きであったことを植物学的にも証明するなど、大変貴重な植物です。一般公開は1年でもわずか10日ほどです。」

4月まで花は見られないということはわかったが、どうしても、その自生地に行ってみたくなった。

この週末は、久々に天気もよかったので、本当はジョギングで行きたかったけれど、地図でみると、自宅からは10km位ありそうなので、くるぶしの腱鞘炎が治りきってない脚では、往復20kmを走るのは無謀と考え、自転車で行くことにした。

トレーニングも兼ね、防府の南西の果てまで、ひとりマウンテンバイクで走り、なんとか、ここがエヒメアヤメ自生地なんだなという場所までたどりついた。今は冬で、まったく人影もなく、具体的にどこに自生しているのかは不明だったが、おおまかな場所だけはわかったので、4月になったら必ず来ようと決め、瀬戸内海をみおろす小高い丘を後にした。
ついでに、巨大なマツダの防府工場がどこにあるのかもわかり、防府市民として、少し防府に詳しくなったこの週末だった。
脚が完治するまで、ジョギングはお預けにして、自転車でまだ知らない防府の街(田舎!)をいろいろめぐるのもいいかなあ。