院長の「JoJoブログ」
助産師をめざす
2012-11-16 19:07:31投稿
7年前から山口県立大学で、非常勤講師をしている。
私の講義は「周産期学特論」というお題で、将来助産師をめざす看護学部の3年生を対象にした、14コマ(1コマ90分)の授業だ。
毎年、後期の授業なので、大体、11月から2月くらいの間に講義をしていて、寒くなると、今年も県大に通う季節だなあと、あまり普通でない季節の到来を感じる自分だが、今年もその季節がやってきた。
初めて講義をした年は、単位を補うのが目的の学生もいたので、10数人の学生がいたけれど、年々、私の講義をうける学生は減り、ついに昨年は3人になってしまった。
実際、講義を受けても、4年生になって、分娩を実際に扱う実習を受けられる人数が限られているため、少ないのは仕方ないとは思っているが、助産師を目指す学生自体がいろいろな事情で減っているのも確かなようだ。
産科医が減っているのと同様、分娩には危険がつきものだし、少子化、高齢出産、ハイリスク妊娠の増加で、ますますその道に進む人が少なくなって、悪循環になっている。
産科をやめてしまった私が、えらそうなことをいえる立場ではないけれど、もっと助産師をめざす学生が増えてほしいなあというのが、正直な気持ちで、昨年の3人というのは、ホントに寂しい気がしていた。
今年は、昨日からその大学通いがスタートしたが、私の講義を選択した学生が6人も(!?)いた。前年度よりも人数が増えたのが、初めてだったので、少し、ほっとした。
けれど、聞いてびっくり。6人とも現役の大学3年生で、全員平成3年うまれとのこと。
若い!!
なんと、私が医者になったのが平成2年だから、そのあとに生まれた子たちなんだ。私が研修医だったころの話をしても、時代が違いすぎるかも。
ちょっとショック。
けれど、これからの少子高齢化社会を支えてくれるのは、まぎれもない、平成生まれの若い君たち。アグレッシブな助産師になって活躍してほしい。少しでも、助産師をめざす気持ちがさらに強くなるような講義をしたいなと思う。