院長の「JoJoブログ」
ダメ犬の反逆
2014-10-01 09:37:13投稿
我が家では、1匹、ミニチュアダックスフンドを飼っている。以前は、2匹いたが、4年前に1匹が亡くなり、その後は1匹のみ。
メスなんだけど、これが、超ダメ犬で、ものすごく臆病。
小型犬が臆病なのは、よくあることだが、それにしても、普通ではないと思う。
まず、いつも尻尾の向きは下。後ろ足の間で尻尾を振っていることもよくある。飼い始めて9年、尻尾をピンと上にあげているのを見たことがない。以前いたもう1匹は、よく、尻尾をたてて振っていたし、同じ犬種でもやはり個体差はあるのだとは思うが・・・
次に、家族以外の人間には、まったくかかわることができず、他人が我が家に来ようものなら、ワンワン吠えっぱなしで、近づくことはない。
更に、ずっと家の中で飼っていて、庭にはでるものの、家の外には出られない。2匹のころは、しかたなくつれだって散歩をしていたが、それでも、散歩の間、まったく排泄をすることはなかった。1匹になってからは、リードをつけると、じっとして身動きせず、つれて出ることができなくなった。散歩をしない飼い犬というのが、この世にいるのかと思ってしまうが、まあ、飼い主の仕事が減るので楽と思うしかない。
散歩をせず、食べてばかりなので、当然、肥満。ミニチュアダックスフンドというのは、体重4~7kg位といわれているらしいが、我が家のお嬢様は、しばしば7㎏を超えている。食べ物を与えるのは、家人なので、肥満は人間のせいではあるが、まあ、いわゆるメタボ犬の代表と言ってよいと思う。
亡くなった相棒のように、ボールを追いかけることなど決してないし、犬らしいことは何一つできない。まともなおすわりすらできないが、かろうじて、私が1年かけて教え込んだ、「おて、おかわり」だけはなんとかできるのが救い。
そのダメ犬が、最近、なけなしの脳みそを使うようになった。皮膚のただれがひどく、獣医さんから薬を処方してもらっているのだが、その薬を飲むことに抵抗することを覚えたのだ。
薬は錠剤を半分にしたものが2種類。初めは、チーズに包み込んで、あたえたら、すぐに飲みこんでいた。もともとチーズは好きだったはずなのに、そのうち、チーズをみせても、口をあけなくなった。それを、無理やり口を開けさせて、中に突っ込み、飲みこむまで口(鼻?)を握っておくようにしたら、チーズをみると(臭いがすると)逃げるようになった。名前を呼んでも来ない。薬をいれないで、チーズだけやろうとしてもダメ。もはや、チーズ嫌いになってしまったのだ。まあ、こちらの方が知恵があるので、今度は、ゆでた鶏肉の中に薬を紛れ込ませて食べさせてみた。すると、一度に全部食べたかと思うと、薬だけ、ペッと吐き出した。
「う~ん、敵もさるもの」
こうなれば、いたちごっこ。今度は鶏肉も口に突っ込んで、鼻を握るしかない。同じことを繰り返すと、ダメ犬でも、これはやばいと考えるようになっているのだ。そうこうしているうち、薬と一緒に食べられるものが、だんだん高級になり、肉の量も増えてきた。メタボ犬にとって、これはよくない。こうなったら、またチーズにもどすほうが賢明ではないかと、今日の薬はチーズでいこうと考えている人間様だ。