院長の「JoJoブログ」

菅野湖畔10マイルレース

2018-02-12 16:02:27投稿

昨日、曇り時々小雪時々晴れ時々吹雪という、寒空の下、第22回菅野湖畔10マイルレースに初めて参加してきた。
大会の案内パンフレット(1枚の紙切れ)に、「地元のランニング愛好家による手作りの大会です」とあるように、きわめてローカルなきわめて小さなランニング大会で、山口県内の人にもあまり知られていないレース。
距離は10マイルとあるので、大体16㎞くらいの、周南市の山奥の人造湖(ダム)の周りを走るコースで、かなりのアップダウンがあるロードレース。
3~4年前に、この大会があることを知り、参加人数が少なく、入賞できる可能性が結構あるよとランニング仲間から聞いていたので、是非一度参加したいと思っていた。いつも2月の寒いときにあり、山の中なので、雪道のことも多いから、結構大変だけど、参加者全員、うどん食べ放題だし、じゃんけん大会でお米がもらえるし、一度参加した人はまた行きたくなる大会とのうわさ。

朝、まったく雪のない防府を出発し、徳山動物園のあたりまで2号線をすすみ、それから北東の山奥へと車を走らせること30分。周りは結構雪が残っており、路肩は凍ってつるつる状態のところもかなりある、店も何もない田舎道沿いに、会場である中須地区総合運動場はあった。
参加受付をすると、定員300人の大会なのに、今回の参加者は男女合わせて48人くらいとのこと。その内女性は15人くらいで、上位6位まで表彰あるのは変わらないらしく、もしかしたら、入賞できるかもとちらっとよぎったけれど、余計なことはあまり考えず、マイペースで走るのが一番とスタートラインにたった。
そんなに必死で頑張るつもりではないものの、あまりオーバーペースになるとあとがつらいので、一応GPS時計は腕にはめて、スタートボタンを押して走り出した。めったに使わないので、どのボタンが設定なのかわからないまま走り出し、チラッと時計をみると、どうも、距離表示になっておらず、1km何分かのペースはわかるものの、今どのくらいの距離を走っているのかがわからない。
「ペースがわかればいいか・・・」と、マイペースの㌔6~6分半を目安に走って何となく、いい調子。開会式のときに、「10kmのところに1か所給水所を設けています。」との話だったので、”給水所がきたら10km、給水所がきたら10km”と自分に言い聞かせながら走っていた。なんせ、小さな大会なので、距離表示もなく、道路の車両制限もなく、初めてのコースで、いつになったら、坂が終わるのかもわからないまま、もくもくと走る感じ。雪と風で相当な寒さの中、ところどころに道案内や、写真撮影のスッタフの方が立っておられて、声をかけてくれるのが、本当にありがたい。
ようやく給水所に到着し、スポーツドリンクをコップ2杯いただき、「ここ、10kmですよね」と尋ねると、「いやぁ、8㎞くらいですよ。」といわれ、がっくり。8kmってことは、まだ半分・・・気をとりなおして、そこから延々と続く上り坂に入った。
普段、ジムでベルトの上を走るとき、できるだけ傾斜をつけるようにしているので、上り坂はそれほど苦ではないのだけれど、下りになると、結構脚を使ってしまうので苦手。上りでは、目の前に人がいればがんばって抜かそうと張り切り、下りになるとおいて行かれるというのを何度かくりかえしていたものの、後半は、人数も少ないので、前にも後ろにもほとんど人がいない一人旅。

マイペースはたもちつつ、10㎞はすぎたよなぁと思っていたころ、曲がり角に道案内で立っていたスタッフのオジサンが、「あと2km。がんばって!」と声をかけてくれた。「え~ホント?あと2kmしかないんですかぁ」
急に、うれしくなり、あと2㎞なら、もう少しスピードをあげられるぞと思い、ペースアップ。20m位前を走る人との間を少しずつ詰めていき、ゴールが見えたらラストスパートをするぞとペースをあげていたところ、なかなかそれが見えてこない。「やっぱ、あのオジサンのあと2㎞を信じるべきではなかったな」と思ったころ、ようやく、運動場の建物が目に入ってきた。よ~し、頑張るぞ。となんとかそこからのラストスパートで、前に見えた3人を抜くことができた。なんせ手作りの大会で、タイムの記録も手作業だから、ゴール手前でゼッケン番号を確認して、何と名前をマイク読み上げてくれる。そして、ゴールにはゴールテープと3人のカメラマンが待っているという豪華さ。
ランニングの大会でゴールテープを切らせてもらえるという経験は初めてだったのでチョー感激。結局、女子では7位だったみたいだけど、そんなことはどうでもよく、小さな大会の良さを満喫させていただいた、極寒の中の心あたたまる大会だった。22年も続いている理由がわかる気がした。

ちなみに、あとでわかったことだけど、給水所は9kmくらいで、オジサンのいるところはあと2.5㎞くらいの地点だったとのこと。10マイルというのもかなり怪しく、15㎞もないのではとのことだけど、そんなことはどうでもいいくらい、いい大会だったので、来年もまた出たいなと思っている。