院長の「JoJoブログ」

Web開催学会

2020-04-16 08:59:14投稿

クリニックと自宅以外どこにも行っていない状態になること1週間。その間、防府市内で感染者も発表されるなど、危機感のなかった山口県民、防府市民も不安がつのってきている感じになってきた。世界中の誰もが、このウイルスとの戦いが1日でも早く終わることを祈っていることは間違いないけれど、来年のオリンピックだって開催は怪しいのではないかという長期戦は覚悟しなければならない。
そんな中、医師を対象とした様々な学会は、ほとんどが中止、またはWeb開催になってきている。学会なんて、医者の体のいい観光旅行と思われているふしも無きにしも非ずだけれど、その参加は、専門医や認定医の資格更新などに必要ではあるし、開業医である自分にとっては、身近に同じ分野の医学的知識が豊富なドクターがいるわけでもなく、学会参加して勉強することが、唯一といってもいい、日進月歩の医学についていく手段だといえる。
コロナ禍以前でも、製薬会社が主催する、新しい薬の宣伝をメインにしたシンポジウムなどは、ここ数年で、オンラインセミナーとして相当増えてきた印象で、時々、興味のあるものは、パソコンの前で眺めてきた。ただ、これまでのそれは、医師としての会員登録は必要であるものの、特別お金を払うわけでもなく、ポチっとするだけで、30分~1時間のプレゼンテーションを閲覧するのみ。学会全体がWeb開催というのは、今回初めてなので、どんな形式なのかなと不安に思っていた。専門医の単位取得などは、学会の会場でしかしたことはないからだ。
もちろん、学会の規模や内容にもよるけれど、基本的に参加費は必須。Web開催では、普通のネットショッピングと同じようにクレジットカードでの支払い。支払いが確定すると、参加者専用のパスワードがメールで届き、パスワードを入力して、スライド閲覧の視聴画面に入る。それだけでOKかと思いきや、閲覧後に、簡単なテストに答えなくてはならず、それが終わって初めて専門医の単位取得完了。当たり前といえば、当たり前なんだけど、こんなに大変だったの・・・
実際、学会会場にいって、ぼーっと聴講するのに比べると、(学会会場でテストなんてない)かなり、勉強した感がアップ。パソコンの前で視聴しているので、よく理解できなかった時には何度でも巻き戻しできるし、IT社会の令和の時代、すべての学会がこの形式のほうがいいのかもと思えてくる。
結局、都会で実践が進んでいるテレワークにしても、やってみると、今まで対面でやってたことのかなりの部分がWebでできることが分かったと思うし、これまで当たり前にしてきたことの中でたくさんの無駄な部分も見えてきて、これからは、どんどん、効率化がすすむんだろうなぁ。
でもでも、学会を理由に、全国各地に出張できる楽しみはなくなるし、学会会場での懇親の場もなくなるしで、やっぱりつまんないのよねぇ・・・人間の暮らしには無駄も必要、というより、その無駄な部分にこそ、人間らしさがあるんだと思ってしまうのは、私だけだろうか。