院長の「JoJoブログ」
昭和の大学生
2023-04-18 23:13:45投稿
最近、ひょんなことから、大学卒業後一度も会ったことのない、学生時代の先輩に会うことがあり、忘れていた昔を思い出すことが続いている。
自分の学生時代は、昭和の最後、バブル真っただ中で、毎晩のように飲みに行ったり、ダンスパーティーなど今では考えられないことを色々やっていた。特に、医学部の専門に上がる前の2年間の教養課程時代は、自分の生活の大半の時間は、卓球部の練習とその関係者との遊びに費やされていて、勉強をさぼることしか考えていなかったように思う。医学部生とはいっても、卓球部の先輩は、医学部以外の人ばかりで、楽しかった思い出しかなく、単科大学でなく、総合大学で過ごすことのできた財産になっていると思う。
そこで、なつかしさのあまり、何故か我が家の書斎の片隅に眠っていて、20年以上、手に取ったことはなかった卓球部の会報を引っ張りだしてみた。
当時の山口大学体育会卓球部は、年に1回、会報を出していて、卒業生数人と部員全員のエッセイや、大学生あるあるの部内なんでもアンケート調査結果などが、お世話になっていたお店のご協力(広告)とともに1冊にまとめられていた。
当時の自分の卓球のレベルに関しては、部内最弱で、何の活躍もしたことはなかったけれど、高校時代、卓球部ではなく、美術部だった実力(?)を生かして、2年分の会報の表紙の絵を担当させてもらった。そのことも、完全に忘れていたけれども、本棚の奥から引っ張り出されたその冊子の表紙を見た途端、「あ、これ、私描いたヤツ」と思い出すことになった。
表紙からして懐かしすぎるのだが、中身を読み進めていくと、「あ~こんなことあったなぁ」と次から次へと昭和の学生生活が思い出され、当たり前だが、自分自身、変わってしまったなぁと何ともいえない気持ちになる。お金はないけれど、自由ばかりだった学生時代と、家庭をもち、小さいながらも経営者としてスタッフの生活も背負っている今の立場は、単に年齢の違いだけではなく、社会的立場の違いが大きいのかなとも思う。
会報の中の、部員アンケート調査で、なんと私が部内順位が女子1位だったものは、ベストドレッサー、酒豪、スマッシュの速さetc・・・
若者として、ファッションへの関心度が高かったのは確かだけれど、大学卒業して8年後にアメリカに行ってからは、はっきりいって、着るものはどうでもよくなった。アメリカで過ごした2年間、いわゆるドレスコードが必要とされるような場所や機会がなかったこともあるけれど、なんせ、安物、よれよれ、夏は短パン、冬はジーンズの生活にどっぷりつかったせいで、考えが変わってしまったのだと思う。酒豪に関しては、毎晩のように飲みに行って昼まで寝る生活が続いていたのは事実だけれど、飲みに行くのが好きなのであって、酒が好きなわけではなかった。産婦人科医になって、夜中に呼び出される生活が続いたおかげで、飲む機会もなくなり、妊娠、出産、授乳と、酒とは無縁の生活が続いて、飲みたいという気もちになることも全くなくなって、30年が過ぎている。学生時代しか私を知らない人にとっては、こんなに酒が飲めなくなった今の私は別人と思われても仕方ないかも。逆に、学生時代しか知らない人に対する私のイメージも、当時のイメージしかないわけで、あまりに久々に会った先輩も、やっぱり以前とは違っていた。
とはいうものの、何かの縁で、かつての大先輩が、今やただのおじさん、おばさんとして付き合っていける機会に恵まれたのは、ありがたいことだ。ずいぶん変わったとはいうものの、あ、昔と変わってないなぁと思う部分もあり、これを機に、また、交流が広がっていくことを願っている。