院長の「JoJoブログ」

田んぼ

2023-07-15 23:44:29投稿

5月以降、日の入り時刻が遅くなったことで、仕事終わりのジョギングがルーチンになりつつある今日この頃。とはいっても、雨の日は走らないので、平均週3回くらい。
走るコースは、佐波川の河川敷か、防府の西の田園地域。いずれも、ほぼ信号がなく、車があまり通らない道を走れるので、細かい道の変更は気分次第だけど、いつも似たようなコースを走っている。
クリニックから西方面に行くと、田んぼが多く、私が走る日暮れ時には、人も車もほとんど通らないので、ジョギングにはもってこい。皇居ランナーより、よっぽどのびのびと走れる。
そんな農道コースの楽しみは、季節の変化。田んぼに水がはられ、田植えが始まり、稲が育っていく様子は、週単位で刻々と変化していく。6月下旬までに田植えはほぼ終了し、今は、どんどん青い稲の丈が高くなっていく時期。水を満たした田んぼからは、カエルの大合唱が聞こえてくる。稲の間から、白い首をのぞかせるシラサギも必ずといっていいほど見かける。
佐波川を走っているときには、しょっちゅう見かけるカモを、昨日は田んぼで見かけた。「これは、いわゆる合鴨農法では?」と思ったものの、農法なんて適当でいいの?と、合鴨農法について調べてみた。

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合鴨農法は、田んぼの害虫などをカモに食べてもらい、農薬を使わない有機栽培でコメを作る農法だ。このたび、調べてみて、わかったことは、成長したカモは稲穂を食べるので、放すのは、ヒナのときだけで、成鳥になったら殺して食べるということだ。ヒナの時しか田んぼに放せないので、そのためにヒナを飼育し、成鳥になったら、食用とするという何とも人間の勝手のような農法で、あまり普及はしていないとのこと。飼育にもお金がかかり、田んぼの虫を食べるだけでは足りないから餌もやらなくてはいけないし、野生に戻すことは法的に禁止されているので、殺処分として食べるのが普通で、大きくなったカモを育てても意味がないしで、メリットももちろんあるけれど、色々問題はあるらしい。そんなことを知らない私たちは、田んぼの中をくちばしを水中に突っ込みながら泳ぐ姿をほのぼのとした感覚で見ていたんだなと、なんだか寂しくなる。
とはいえ、今回目撃したカモたちは、とりあえず、本格的に稲が植えられた田んぼではなく、よく見ると、休耕田に水がたまった場所のようだし、ま、佐波川から飛んできたんでしょということで、おそらく、食べられる予定ではないと判断。
農道のジョギングには、色々と考えさせられることがあるのであります。