院長の「JoJoブログ」

国際郵便

2024-10-20 09:00:27投稿

最近、発展途上国に国際郵便を送ることになった。
これまで、友人や親せきなど、書類や手紙などは、送ったことはあるけれど、小包(荷物)として送ったことはなく、とりあえず、どのように送るのがよいか、色々ググってみるところからスタート。
四半世紀以上前、自分たちがアメリカにいたころ、家族から、乾物などの食料を、結構頻回に送ってもらっていたし、宛名を英語(ローマ字)で書くくらいで、海外に郵便物を送ることについて、それほど大変だという認識はなかった。
まず調べたのは、郵便局から送るのがよいのか、ヤマト運輸などの民間会社から送るのがよいのか。
アメリカをはじめ、先進国に送る分には、結構、どこの会社でも簡単に送れそうだけど、郵便事情の悪い国に送るには、色々面倒な感じがしたので、やっぱり郵便局でしょという結論に達し、郵便局のホームページを開く。
「国際郵便の送り方ガイド」というページからみていくと、どうやらそう簡単ではない。
1)小包を送るのか、小型包装物を送るのか
2)税関告知書のCN22とCN23のいずれかが必要
まずは、この問題を解決しなければならない。小型包装物というのは、書類を送るときなどと同じレベルの申告でよいので、こちらのほうが簡便らしいことがわかるのに、数分。とりあえず、3辺の和が90㎝以内で重量が2㎏以下なので、小型包装物として送ることに決定。そして、次の大問題が、内容品の税関申告。郵便局のホームページには、以下のような記載がある。

物品などの金銭的価値のあるものを内容品とする郵便物を海外へ送る場合、税関検査の対象とされる可能性があるため、税関への申告が必要です。入力が正確でない場合、名あて国における税関検査に時間を要したり、場合によっては、郵便物が返送、没収等されることがあります。
内容品の入力方法:内容品の品名、個数、重量、価格を、英語(推奨)またはフランス語で入力すること。

どうやら、税関告知書というのが、届ける荷物の種類で決まった様式があり、それを国際郵便マイページという個人のページを登録、そこからその様式に入力することで、告知書が出来上がるという手順になるということだ。そのことを理解するのに、何度もページをめくってはもどりして、時間を費やす。
そして、いよいよ告知書の作成。内容品の英語入力は、できるだけ正確にといっても、何が正しいのかわからないので、とりあえず、内容品の英語訳というページを開いてみる。そして、ここで仰天!
「衣類・装飾品」という欄をクリックすると、あいうえお順に日本語の分類に対する中国語、英語、HSコードという番号がついている。驚くほどたくさんある用語が並んだ表をみていくと、ア行からカ行にはいって、カーディガンというところをみて、おったまげ!!思わず「なんじゃ、こりゃぁ~」
以下がそのカーディガンの日本語と英語訳

カーディガン(男性用 羊毛)     Cardigan (for men, wool)
カーディガン(男性用 カシミヤ毛)  Cardigan (for men, cashmere)
カーディガン(男性用 綿)      Cardigan (for men, cotton)
カーディガン(男性用 人造繊維)   Cardigan (for men, man-made fibers)
カーディガン(男性用 その他繊維素材)Cardigan (for men, other textile materials)
カーディガン(女性用 羊毛)     Cardigan (for women, wool)
カーディガン(女性用 カシミヤ毛)  Cardigan (for women, cashmere)
カーディガン(女性用 綿)      Cardigan (for women, cotton)
カーディガン(女性用 人造繊維)   Cardigan (for women, man-made fibers)
カーディガン(女性用 その他繊維素材)Cardigan (for women, other textile materials)

結局、これだけ分類されているのは、すべてHSコードが異なるからのようだ。HSコードというのは、貨物を輸出入する際に使用される世界共通の品目分類番号で、衣類については、繊維の種類が大事らしい。
別に、カーディガンを送る予定ではなかったのだけれど、あいうえお順にたどっていって、カ行のところで、すでに、送る気力を失ってきた。とにかく、大変ということがわかってきて、それでも、国際郵便マイページというのを作成しないといけないのでアカウントを作る。
アカウント登録後、ログインしてから、いよいよ税関告知書CN22の制作。送り主と送り先の住所を入力して、内容品の英語名、HSコード、値段(これは適当)、重さ(これは料理用秤で計測)を記入。一度登録すると、登録した内容で、税関に申告したことになるため、登録日から1週間以内に発送しなければならない。しかも、訂正したくても、手書きでの書き直し、追加記入はできず、そのためには、もう一度、登録履歴を開いて、再作成というのをしなきゃいけない。そんなこんなで、足掛け3日かけて、小型包装物の送り状(税関告知書)が完成した。
梱包して、印刷した送り状とともに、郵便局に持って行くと、荷物をつめた段ボール箱に、通販会社のロゴなどがあったので、「これを貼って文字が見えないようにしてください」といわれ、ガムテープを渡された。箱にあった文字やロゴの上にガムテープを貼りまくり、ようやく、荷造り完成。さらにまた、申告した内容が虚偽でないこと、輸出入が禁止されている(花火、香水など)ものが入っていないことを確認する書類にチェックとサインをして、ようやく終了。
あとは、郵便事情の悪い途上国に無事に届くかどうか・・・
送り先から、届いたという連絡がくるのを、神に祈って待つのみでございます。